脳神経伝達物質ドパミンの特徴 ~4~
我々の時間 (つまりここではドパミン) を奪って金を儲けようとする巨大プラットフォーマー企業に脳
を支配されているのが21世紀からの現代といえます。例えばゲームアプリの会社は次のような手段
を使っているのです。
1.ユーザーがアプリやホームページに長く留まるようにして、広告主からの収入をさらに増やす
2.アプリを長い時間使わせ、アップグレードやアップデートに課金しやすくする
3.多くのユーザーからドパミンを盗むほどユーザーが増え、アプリやホームページ、企業の価値が高まる
彼らはユーザーに可能な限りのクイックなドーパミンを出させるのです。そのために企業は人間の認
知機能、心理、生理的な反応を詳細に研究して、ゲームやカジノアプリの開発をしています。色、
音、フォルム、アニメーションを駆使してクイックなドーパミンを最大限に出させるのです。では彼
らは何故ありのままのスローなドーパミンの価値を提供しないのでしょうか。それは「エスカレータ
ー現象」が理由です。要するに既にクイックな「エスカレーター」を使っているユーザーは、別の企
業に新たにスローな「階段」を提供されても、余計なエネルギーを投じなければならないので見向き
もしないからです。これは昨今の時代の流れとテクノロジーの進歩の高速化を背景に、マーケティン
グ理論の基本にもなっています。