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強烈な幻覚体験に関連する物質の、向精神薬への応用

[2024.05.19]

 

幻覚性物質には、うつ病や不安症などの疾患を治療できる可能性があることが、最近の科学研究で示されています。

これらの物質は、セロトニン受容体との相互作用を介して作用すると考えられています。セロトニン受容体のうち、抗うつ作用の5-HT2Aと覚せい剤作用の5-HT1Aの役割を調べる研究から、ヒキガエルの毒液を改良した幻覚性物質が、うつ病や不安神経症に対する有効な治療選択肢になる可能性があることを示したマウスの研究論文が、2024年6月号の科学雑誌Natureに掲載されました。この5-MeO-DMTは蛙の毒に含まれ、強烈な幻覚体験を惹起しますが、同時に人に対する強力な抗うつ作用を有します。

ケタミンという麻酔薬やCBDという大麻のカンナビノイド成分も、欧米では10年以上前から、従来の抗鬱薬では治せない人にも有効な薬剤として広く利用されてきています。あのイーロンマスク氏も使用することがある、という話はよく聴きます。

 

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