世界で近年ますます顕在化する メンタルヘルスケアの打開策:シリーズ 2/7
[2024.09.06]
患者数は増え年々治療の需要が高まっている精神疾患ですが、個々に最適化された治療が難しい領域と
も言えます。DSM-5の分類では300以上の精神疾患に細分化されており、各疾患はさらに複数のサブタイ
プや重症度レベルに分かれています。例えば、「うつ病」をとっても、単極性うつ病、双極性障害に伴う
うつ病、季節性感情障害など、その病態は多岐にわたります。
さらに近年の研究では、従来の診断カテゴリーを超えた横断的アプローチの重要性が指摘されており、
症状の連続性や個人差を考慮した次世代の治療の選択肢の必要性が高まっています。例えばResearch
Domain Criteria というフレームワークは、脳の機能や行動パターンに基づいた新たな視点から精神疾患
を理解しようとする試みです。