大阪クリニックラボメンタルケア

認知行動療法などをはじめとする心理療法は、精神疾患治療の重要な選択肢の一つです。薬物療法と同じくらいの治療効果を発揮することもあると言われていますが、欧米とは違い実はほとんどの精神科では実施されていないのが日本の実情です。
心理療法があまり実施されていない理由は、コスト面の問題があります。心理療法は医師やカウンセラーと１対１で行うことがほとんどで、薬物療法と比較するとマンパワーがかかります。精神科とはいえ基本的にはビジネスですから、よりコストのかからない薬物療法を選択することが多くなってしまうという現実があります。また、別の理由としましては、個人差は大きいですが、一般に言えることとして、心理の内奥に迫る程に精神的には相当辛く追い詰められる様な感覚を、長期にわたり経験した事がない強いレベルで耐えていかないと、しっかり効果を出す為には避けられないのです。安易な過去の振り返りや自省を促すような軽いレベルでは、やはり確実な治療効果が得られないと云えます。ですから優秀なカウンセリング施術者は、日本では数少ないですし、欧米の個人主義や科学哲学が根本的な背景にあり16世紀以後生まれてきた技法ですから、当然民族性や文化的な差異に根ざす適合性は生じてしまいます。さらに本格的な専門セラピストは、何回も長期間をかけて深層心理をセルフアナリティクスしてきているのです。海外では1週間近くの専門家による所謂合宿セミナーで、自己を徹頭徹尾見つめ直してこそ、多数の様々な他者としての人生の苦悩を患者さんとして対峙し治療し得ると信じられています。是非当院で本物の精神科面接を体験されて、自己の脱皮と成長をされることを祈願しております。